p>スケッチを描く準備。
今回はSOLIDWORKS Industrial Designerでスケッチを描くことに挑戦します。SOLIDWORKS Industrial Designerを立ち上げると、新規モデルの作成画面が現れます。新規のファイルには「物理プロダクト+番号」と既に小難しいファイル名が付いていますが、後で名前変更して保存するので気にしない(笑)。

画面左がデザインツリー(3Dデータ作成履歴がツリーで表示されます)、画面中央が3Dの作業空間。バーチャルですが画面の向こう側に無限の空間があると考えてください。「え?空間にスケッチを?」いえいえ、スケッチを描くためには紙が必要です。たとえバーチャルであってもスケッチを描くのは空間ではなく、まずは空間に用意されている作業面(紙と思ってください)に描きます。SOLIDWORKS Industrial Designerでは、空間に「平面、正面、右側面」の3枚の基本作業面が用意されているので、その中から一つを選択します。今回は正面を選択。続いてスケッチ作成コマンドを選択。正面にグリッド(方眼)が現れます。これでスケッチを描くための準備は完了。

ここまでの流れは、いつも使っている3DCADのSOLIDWORKSとほとんど同じなのでスンナリできました。ここでマウスからペンタブレットのペンに。ちなみに、ペンタブレットが無くても画面を見ながらマウスでスケッチを描くことも可能ですが、やはりデザイナーたるもの、ペンで描きたいので本ブログではペンタブレットを利用します。今までのスケッチを描く作業と同じ感覚と姿勢になるのでオススメです。

違和感ある?ない?
ペンタブレットのペンは、思っていたよりも軽くて疲れなさそうだ。手始めにコンセプトカーブコマンドからフリーハンドカーブを選択し、エイ!っと線を描いてみた。ん?ペン先にすごい違和感・・。ツルーッとペン先が走ってしまう。現実の紙は表面が細かくザラついているので、ペン先と紙の間に適度な摩擦があるが、タブレットではこの摩擦がほとんどない。ガラス面に描いているので仕方ないが、慣れるまでに時間が必要か。しかし、筆圧にはリアル感がある。すごいな~、この筆圧の技術。筆圧によって線の太さに変化を付けられるので、これには違和感がない。

次にゆっくりと線を描いてみた。うーん、ヨレヨレだ・・。摩擦が無いのでゆっくり描くと線がヨレてしまう。でもご安心を!SOLIDWORKS Industrial Designerでは線のヨレをスムージングで制御してくれます。デジカメの手ぶれ制御みたい。スムージングをONにして落書きを続けるが、正確な直線やRは、うーん、やはり歪む・・。これは現実も同じで、定規やコンパスなどが無いと描けない。でもご安心を!SOLIDWORKS Industrial Designerでは、プリミティブ直線やプリミティブ円弧を選択することで正確な直線やRが描けます。

スケッチに関するその他の機能として、線幅(筆圧とは別)や色などの選択も可能。ラフにスケッチを描きたい方は、スムージングをONにしながらフリーで、もっと正確にスケッチを描きたい方は、直線、円弧などの制御も加えながら描いてみてください。先述の摩擦のことを除けば、紙にスケッチを描くことと比較して、SOLIDWORKS Industrial Designerで描くことにそれほど違和感はないと思います。

早速ラフスケッチを描いてみる。
スケッチの基本を大体把握してきたので、これから取り組む新しい製品デザインのラフスケッチをSOLIDWORKS Industrial Designerで描いてみます。

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普段のラフスケッチではあくまでもイメージとして描きますが、SOLIDWORKS Industrial Designerでは寸法の認識があるのでサイズを意識しながら描いていきます。今回のデザインは自転車(ロードバイク)の展示用ケースなので、実際のサイズでアタリをとりたい。さてどうするか。実はSOLIDWORKS Industrial Designerには嬉しい機能があり、画像データ(写真やイラスト)を作業面に貼り付けることができます。これは便利!ピクチャ挿入コマンドで自転車の画像を選択し正面に貼り付けます。(自転車の実物写真でも構いませんが、ここでは自転車をトレースしたJPEG形式のイラスト画像を使っています)貼り付けたら、画像を拡縮して実際のサイズにし、この自転車画像をアタリとしてケースのラフスケッチを描きます。全体のデザインイメージが掴めたら、名前を付けて保存と。

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さて次回からは、このスケッチを利用して徐々に3Dへと進みます。更に奥深い視点でお話ししますね!

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プロダクト デザイナー阿武優吉ブログ01 – SOLIDWORKS Industrial Designer

-ここからソリッドワークスの大澤がお話しします

実は、阿武さまには、来月のSOLIDWORKS WORLD JAPAN 2016でご登壇いただきます!11月8日(火)14:20~15:00、東京、11月11日(金)大阪17:10~17:50。「やっぱりデザインって楽しい~Sub-Dモデラーを使った体験と発見~」というテーマで、実機デモを交えながらプロダクト デザイナーとして、デザインもSOLIDWORKSも、さらに新しいツールも楽しんでいる実体験をお話しいただきます!どんな人がこんな面白い話を書いているのか興味ありますよね。SOLIDWORKS WORLD JAPAN 2016会場に是非お越しください!(by 大澤美保)

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プロダクト デザイナー阿武優吉ブログ01 – SOLIDWORKS Industrial Designer
プロダクト デザイナー阿武優吉ブログ03 – 基本形状を作ってみよう
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